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発育性股関節形成不全症

発育性股関節形成不全症について


 
(乳児健診の二次検診)     乳児健診で、股関節の開排制限(股関節の開きが悪い)を指摘され、股関節脱臼が疑われたお子さんの二次検診を行っています。また、股関節の開排制限を指摘されなくても、女児、骨盤位分娩、大腿皮膚溝または鼠径皮膚溝の非対称(大腿や鼡径部の皮膚のしわの数や形が左右で異なる)、家族歴(ご家族に股関節疾患がある)のうちの二項目を満たすお子さんも、股関節脱臼がないか、二次検診を受診することが推奨されています。また、健診医や保健師に受診を勧められた場合や、保護者の精査希望がある場合も、股関節脱臼の精査を行っています。
二次検診では、超音波検査や、レントゲン検査を行い、股関節脱臼がないかに加え、臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)などの股関節の異常がないか、運動発達を含めて、診察します。
 
(股関節脱臼の初期治療)
股関節脱臼は、早期発見、早期治療が大切です。
6か月までに股関節脱臼の診断がつけば、原則的にリーメンビューゲル装具治療を行っています。大腿骨頭の変形を防ぐために、無理な整復を行わないようにしています。リーメンビューゲル装具で、8割のお子さんで股関節脱臼は整復されています。
リーメンビューゲル装具治療で整復されないお子さんや、6か月過ぎて脱臼の診断がついたお子さんでは、3歳までであれば、牽引治療を併用した徒手整復治療を行っており、95%で脱臼が整復されていて、初期治療として観血的整復手術を行うことはきわめて少ないです。
3歳以上で脱臼の診断がついた場合は、脱臼整復的整復術に、脱臼の程度に応じて骨盤と大腿骨の骨切り術を組み合わせた手術を行っています。
 
(遺残性亜脱臼や臼蓋形成不全の治療)
脱臼が整復されれば臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)は改善されますが、十分改善せずに亜脱臼が残ったお子さんや、臼蓋形成不全(寛骨臼形成不全)の強いお子さんでは、主に小学校就学前にソルター骨盤骨切り手術(Salter骨盤骨切り術)を行っています。学童期では、痛みが強くなる、亜脱臼が進行する場合では、トリプル骨盤骨切り術(Triple骨盤骨切り術)などを行っています。
 
(重度の大腿骨頭変形や股関節変形の治療)
股関節脱臼の治療後に重度の大腿骨頭変形や股関節変形を生じたお子さんでは、変形の改善とともに、股関節痛や、関節可動域制限や歩行異常の改善も目標として、変形した大腿骨頭の形態に応じた大腿骨近位部骨切り術や、骨盤骨切り手術を選択して行っています。

 

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